DGPSとRTKって違うんですか?その1
回答
    
        
            違います。DGPSはディファレンシャルGPS(Differential GPS)の略で、RTKはリアルタイムキネマティックGPS(Real Time Kinematic GPS)の略です。
            
        
            と、答えてしまえば終わっちゃうんですが、それではあまりに面白くないので、それぞれの特徴と位置計算の方法を説明します。
            
        
    
    
        
            
            
        
            まず、ディファレンシャルから。
            
        
            GPS受信機1台だけで現在位置を求めます(測位といいます)。GPS一台だけなので、単独測位(SGPS~Single GPS)といいます。このときの位置の精度は10~15m程度といわれています。これだけの精度があれば山奥や砂漠の真ん中、外洋などでは充分ですが、同じ海でも沿岸付近、あるいは町なかなどで考えるとこの精度ではちょっと不足ですね。10mの精度で桟橋に着けようとすると、隣の桟橋に行ってしまう可能性があります。陸上でも隣のビルに・・・・・
            
        
            これではまずいです。
            
        
            GPS受信機1台での測位結果が、正しい座標に対してどれだけずれているかがわかれば正確な座標を求めることができますが、ずれの量は時間や受信衛星の数・位置などでどんどん変わっていきます。
            
        
    
    
        
            
            
        
            もし受信機をお持ちであれば、固定した状態で衛星のデータを受信して現在位置を表示させてみてください。北緯東経でも公共座標のXYでも構いません。その座標値とにらめっこしているとちらちらと動いているのがわかります。ちらちら動いている座標値が時間と共にある特定の方向へずれていきます。一日中見ていればこれが小さくても3m範囲くらい、大きければ10m以上の範囲で動き回るのがわかります。
            
        
            ではどうすれば動き回る量を小さくできるでしょうか。
            
        
    
    
        
            
            
        
            まず、座標が判明している点(既知点あるいは与点といいます)にGPS受信機を据え、静止させます。
            
        
            (この受信機を固定局、あるいは基準局、親局などと呼びます)
            
        
            そこで測位を行い、計算して座標を求めます。
            
        
            測位した座標と正しい座標の差を計算します。
            
        
            その差を通信で送り出します。
            
        
    
    
        
            別のGPS受信機を用意して座標を求めたい位置(新点)に持っていきます(静止する必要はありません)。 (この受信機を移動局あるいは子局と呼びます)
            
        
            測位を行い、座標を求めます。
            
        
            先ほどの既知点から送信された差のデータを受信します。
            
        
            測位した座標に差のデータを加えてより正しい座標を算出します。
            
        
            こうして求められた座標値は、正しい座標値に比較して1m前後(2m以内)であるといわれています。
            
        
            先ほどの10mに比べると一桁良くなっています。
            
        
    
    
        
            こうやって新点の座標を求める方法のことをディファレンシャルGPS測量といいます。(Differential=差)
            
        
            日本ではこの既知点からの差分データは、海上保安庁が中波のビーコンに載せて全国で送信しているので、沿岸部では日本中どこでも受信可能で利用することができます。
            
        
            ということは内陸部では使えないことがある、ということでしょうか。そうですね、具体的にどこ、ということはできませんが山奥では可能性があります。
            
        
            この解決方法はその2に。
            
        
    
 
									 
                 
                                 
                                     
                                     
             
             
                         
						                        
						                        
						                        
                             
                             
                             
                             
                             
                             
                             
                            