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Q.

硬さ試験の種類と換算について

一口に硬さといっても様々な規格・種類があります。以下に代表的な硬さの定義と計測原理を示しました。なお、それぞれの硬さについては「硬さ換算表」を用いて換算が可能です。

ブリネル硬さ

ブリネル硬さは鋼球を測定物に一定荷重で押し込み、そのときにできるくぼみの大きさで硬さを測定する。くぼみの直径から表面積を求め、押し付けた荷重を表面積で割ったものがブリネル硬さでありHBで表す。つまりHBは単位面積当たりの荷重である。(右図)

ブリネル硬さ試験は鋳物や非鉄金属等の広範囲に利用でき信頼性も高いが、一方で材料によってはくぼみの周囲が不明確になる場合があり測定時に誤差が生じる可能性もある。また測定に時間もかかる。

※試験荷重:F(N)、直径:D(mm)、対角線の長さ:d=(d1+d2)/2(mm)

ビッカース硬さ

ビッカース硬さは対面角136°のダイヤモンド四角錘を測定物に一定荷重で押し込み、ブリネルと同様にできたくぼみの大きさで硬さを測定する。ビッカース硬さはHVで表される単位面積当たりの荷重である。
地球上で最も硬い材質であるダイヤモンドを用いているのでどんな材質でも測定することができる。また、大きさが違ってもくぼみは常に相似形なので荷重とは無関係にHVは一定になる。よって大きな荷重のかけられない薄い試験片にも適用できる。

※試験荷重:F(N)、表面積:S(mm2)、対角線の長さ:d=(d1+d2)/2(mm)

ロックウェル硬さ

ロックウェル硬さは頂角120°のダイヤモンド円錐もしくは鋼球を測定物に一定荷重で押し込み、その押し込み深さで硬さを測定する。加える荷重は基準荷重と試験荷重の2段階で、まず基準荷重をかけてくぼみを作りその後試験荷重をかけてくぼみを深くする。基準荷重と試験荷重のくぼみの深さの差がロックウェル硬さ(HR)になる。
なお測定対象物によって圧子の種類、試験力および硬さ算出式の組合せが違っており、固有の記号を設けてスケールという。(HRB、HRCなどと表す。)

※a,bはそれぞれのスケールごとに決められた値
hは基準面からの永久深さ(mm)

ショア硬さ

ショア硬さはダイヤモンドのおもりを試験片に落下させ、その跳ね上がりの高さで硬さを測定する。跳ね上がりを利用するので測定物にキズを付けないことから、仕上がり品や材料をそのまま試験することができる。しかし再現性の悪さや測定値のばらつきが発生しやすい。(HSで表す。)

HS=h/ho
ho:落下高さ(mm)
h:はね上がり高さ(mm)

ヌープ硬さ

ヌープ硬さはダイヤモンド製の四角錘で加圧し、できたくぼみの深さで硬さを測定する。圧痕表面積で試験荷重を割って算出され、うすいシート状や小型の試験片の硬さ試験に適している。(HKで表す。)

L2:圧痕表面積(mm2)
Cp:補正係数0.070279
F:試験荷重(N)

硬さ計
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