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超音波厚さ計の基礎知識集~原理・特長・使用例~

超音波とその特長超音波とその特長

超音波とは、人間が聞くことのできない20kHz以上の音波を指します。

超音波には、

物質の境界面で反射する
物質によって固有の音速を持つ(超音波が伝わる速度が異なる)
といった特性があります。

この特性を利用したのが【超音波厚さ計】です。
今回ご紹介する【超音波厚さ計】以外でも、例えば魚群探知機や医療機器など、超音波を原理として用いた機器は、様々な分野で活用されています。

超音波厚さ計の原理

超音波の特性上、トランスデューサー(探触子)から発信される超音波は、接触媒質を通り、測定対象物を通過して測定対象物の反対面に反射してトランスデューサーへと戻ります。
材質にはそれぞれ固有の音速があり、超音波はその音速で測定対象物の中を伝わっていきます。

この時の反射にかかった時間と、測定対象物の音速から、厚さを計算して求めるのが【超音波厚さ計】です。

そのため、対象物の音速を正確に把握しておくことが、正しい測定に当たって非常に重要となります。

一般的な素材の音速一覧

物質は固有の音速を持っています。
ここでは、代表的な素材の音速をご紹介しています。

素材 音速(m/秒)
空気 340
水 1,450
鉛 2,160
金 3,250
スズ 3,330
ウラン 3,380
青銅 3,531
銀 3,610
コロンビウム 3,920
プラチナ 3,960
亜鉛 4,320
真鍮、黄銅 4,390
鋳鉄 4,550
ニッケル 5,640
ステンレス 5,660
石英 5,740
ガラス 5,770
インコネル 5,820
マグネシウム 5,840
鋼鉄 5,920

※ 縦波の場合のみ
※ 音速はあくまで目安のものです。温度や環境によって変化しますので、ご注意ください。

ほとんどの超音波厚さ計には、音速をあらかじめ設定する機能が付いており、測定対象物の音速を入力することで大まかな厚みを計測することができますが、
正確な測定のためには、事前に測定対象物と同じ材質で、厚みの分かっているテストピースを用意して音速のキャリブレーションを行った上で、実際の測定を行うことをお勧めしております。

超音波厚さ計のメリット・デメリット

厚みの測定には、超音波式のほかにもノギスや磁気式、光学式など様々な方法があります。
ここでは超音波厚さ計を使用するメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

  • 片側からの測定が可能
  • 内側からのアクセスが困難な対象物であっても、片面のみ露出していれば測定が可能です
  • 完全非破壊にて測定が可能
  • 部品を切断・切開する必要がなく、非破壊での測定が可能です
  • 様々な材質に使用可能
  • 金属だけではなく、プラスチックやガラスなど様々な材質に対応可能です
  • 使いやすい
  • 特別なトレーニングや資格が不要で、誰でも簡単に使用できます

デメリット

  • 測定が音速に依存する
  • 音速が一定でない、既知でない場合に測定ができない
  • 測定対象物の表面状況に依存する
  • 凹凸や錆びがある場合、また表面塗装などの状況によって、測定ができない場合があります
  • 接触媒質(カプラント)の塗布が必要
  • 測定対象物に接触媒質(カプラント)を必ず塗布する必要があります

超音波厚さ計の使われている場所

一般的な使用例

腐食検査

内面で腐食する可能性のあるパイプやチューブ、タンクなどの残存肉厚を測定するために使用されます。
内面の腐食は外観からの発見が困難であるため、超音波厚さ計を用いて外側から減肉状況などを調査します。
検査方法としては、同一の測定点で探触子の向きを90度ずつ変更して2回測定を行う二点測定法を行うことが一般的です。

発見されないまま腐食が進むと、構造破壊や事故につながる恐れもあるため、 超音波厚さ計を用いた定期的な検査が行われています。

腐食検査に適した機器はこちら

超音波厚さ計 MODEL38DL PLUS

金属、ガラス、プラスチック 等
二振動子型探触子による内部腐食したパイプの減肉測定から、一振動子型探触子による薄い材料あるいは多層材料の正確な厚さ測定まで、幅広い用途に使用可能です。

超音波厚さ計 45MG(オリンパス)

金属、ガラス、プラスチック 等
一般的な用途において簡単なトレーニングを行うだけで操作ができるシンプルで使いやすい厚さ計です。IP67規格の防水・防塵性能をもち、高性能と耐久性、簡単操作を兼ね備えています。金属、ガラス、プラスチック 等
一般的な用途において簡単なトレーニングを行うだけで操作ができるシンプルで使いやすい厚さ計です。IP67規格の防水・防塵性能をもち、高性能と耐久性、簡単操作を兼ね備えています。

製品検査

製品や部品の肉厚が仕様値以内に収まっているかどうかを確認するためにも、超音波厚さ計が使用されます。
内側にアクセスしづらい形状の製品などでも、破壊することなくすぐに測定結果を確認することが可能です。
また機種によっては鋳鉄内の黒鉛球状化率などを同時に確認できるものもあります。

製品検査に適した機器はこちら

超音波厚さ計 45MG(オリンパス)

金属、ガラス、プラスチック 等
一般的な用途において簡単なトレーニングを行うだけで操作ができるシンプルで使いやすい厚さ計です。IP67規格の防水・防塵性能をもち、高性能と耐久性、簡単操作を兼ね備えています。

超音波厚さ計 PVX(ダコタ・ジャパン)

鉄、鋼、アルミ、ステンレス、ガラス、プラスチック、セラミック 等
ペンシル型トランスデューサーを使用すれば、湾曲部やエッジ部を測定することができます。

特殊な使用例

水中構造物の調査

鋼管柱や鋼矢板など、水中にある構造物の腐食検査にも超音波厚さ計が使われています。
測定には、水中用のトランスデューサーを用いる必要があります。
本体に防水用のハウジングが付属しているものもあります。

水中構造物では、腐食が進んだり付着物があったりと表面状態が悪いことが多いため、 測定前には表面の研磨処理等を行っていただく必要があります。

水中での検査に適した機器はこちら

超音波厚さ計水中測定用セット UMX・MX-3(ダコタ・ジャパン)

金属、ガラス、プラスチック 等
MX-3専用の水中ハウジングUMXとセットにすることで、船底、橋梁、桟橋、鋼管杭、水中パイプラインなど、従来測定が困難でした水中での測定を可能としました。

超音波厚さ計 CMX DL(ダコタ・ジャパン)

鉄、ステンレス 等
高精度で信頼性の高い厚さ測定を実現します。また、オプションの水中用トランスデューサを使い、鉄、ステンレスを測定することが可能です。

小径パイプの肉厚調査

小径配管やパイプの測定は、径が細く肉厚も薄いため、通常の超音波厚さ計では測定が難しい場合があります。
その場合は、分解能の高い機器本体と先端の細いペンシル型の探触子を選択いただくことで、測定が可能にになります。
探触子は対象物に対して垂直に当てる必要があるため、測定時には注意が必要です。

小径パイプの検査に適した機器はこちら

超音波厚さ計 PVX(ダコタ・ジャパン)

鉄、鋼、アルミ、ステンレス、ガラス、プラスチック、セラミック 等
ペンシル型トランスデューサーを使用すれば、湾曲部やエッジ部を測定することができます。

よくある質問 Q&A

接触媒質(カプラント)は必ずつけなければいけませんか?

接触媒質(カプラント)は、超音波を通しやすくするためのものですので必ずお使いください。
粘度の高いグリスや機械油などでも代用が可能です。

テストピースはどのようなものを用意すればいいですか?

必ず測定対象物と同じ材質のもので、あらかじめ厚みの分かったものをご用意ください。
厚みの異なるものを2種類用意していただけると、二点校正ができ、より精度のよい計測が可能です。

使用方法にコツはありますか?

基本的には、測定対象物に探触子をしっかり当てるのみで、 誰でも簡単に計測することができます。

ただし測定対象がパイプなど平面でない場合、ペンシル型などの特殊なものを使用する場合は探触子を垂直に接触させる、複数回計測した上での最小値を採用するなどの工夫が必要です。

レックスでは超音波厚さ計のレンタル商品を数多く取り扱っております。

いかがでしたでしょうか?
超音波厚さ計の基礎知識からメリット・デメリット、使用例までご紹介させていただきました。

レックスで取り扱っている超音波厚さ計はポータブルで、簡単に計測することができます。

自社で計測器を保有するよりも導入コストやランニングコストが下がるレンタルを活用することでよりコストも抑えらますので、この機会にレンタルを活用してみてはいかがでしょうか。

使用場所が明確でない、この条件で計測できるかが不安など、お客様のご使用環境に合わせてご選定させていただきますので、まずはコンシェルジュにご相談ください!

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