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明るさの単位を徹底解説!よく聞く単位4種の違いもまるわかり

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明るさの単位にはさまざまな種類があり、お互いに密接に関わりあっています。いずれも明るさを評価するためのものではありますが、それぞれの違いを正確に答えることは難しく、混同して覚えているという方も多いのではないでしょうか?
明るさの単位は、主に光束、光度、照度、輝度のそれぞれを表す4つの種類に分かれており、明るさそのものを理解するためにはそれらの違いを正確に把握しておくことが重要です。

今回の特集では、この明るさの単位に関して徹底解説していきます。それぞれの特徴や違いに関しても紹介するため、興味のある方はぜひご一読ください。最後に今回の特集記事をひとまとめにしたPDF資料をご用意しています。明るさの単位に関して理解を深めたいという方は、ぜひご覧ください。

明るさの単位って?それぞれの単位の違いは?

明るさの単位と一口に言っても、光束を表すルーメン、光度を表すカンデラなどとさまざまな種類があります。同じ明るさというものを表しているということもあり、これらの種類は混同しやすく、いざ説明するとなるとうまく説明できないという方も多くいらっしゃいますので、次の章にて詳しく紹介していきます。
初めに、光束の単位であるルーメンから詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。

光束の単位「ルーメン」について

明るさの単位として、初めに紹介するのは光束の単位であるルーメン(lm)です。
ラテン語で「昼光」という意味を持つルーメンは、光を発生させるものから放出されている光の総量の単位として用いられています。

ルーメンは主にLED電球など照明器具の明るさの表記に使われているほか、サイネージ系統であればプロジェクターの明るさの表記でも使われています。そのため家電量販店など日常で目にする機会も多く、誰もが一度は目にしたことがある単位でしょう。

ルーメンは、値が高くなればなるほど光源自体の明るさは増しますが、光を放射する空間の広さや光の反射によって人間が感じる明るさは異なります。私たちが感じる明るさと、必ずしも一致しない場合がありますので注意が必要です。

光度の単位「カンデラ」について

明るさの単位の1つに、光度を表すカンデラ(cd)があります。
ラテン語で「獣脂蝋燭(じゅうしろうそく)」という意味をもつカンデラは、光源から一方向へ放射された光の強さを表す単位として用いられています。主にサイネージのディスプレイの他に懐中電灯や車のライトなど、一定方向に放出される光源の光の強さを表す際に使われることが多い単位です。

照明器具の明るさをカンデラで表そうとした場合、その値は1つの向きの強さを表しているため、他の方向の光の強さは分からないため注意が必要です。ちなみに、1カンデラはろうそく1本分と言われているため、カンデラの数でどのくらいの明るさなのかピンとこない場合は、ろうそくに置き換えて考えてみるとイメージが湧きやすくなるでしょう。

照度の単位「ルクス」について

明るさの単位として、続いては照度を表すルクス(lx)をご紹介します。
ルクスはラテン語で「光」と言う意味を持ち、光源によって対象物が照らされた面の光の強さを表す際に用いられ、照明器具などに照らされた場所の明るさを表す際に用いられる単位です。照明そのものの明るさを表しているわけではない、という部分にご注意ください。
そのため、ルクスの数値は光源自体の性能だけではなく、光源と面積部分の距離によっても大きく異なり、同じ光源であれば測定箇所が光源から近いほど数値が高くなります。

人々がさまざまな活動を安全・快適に行う際に推奨する照度基準を定めているJIS照明基準によると、パソコンや文字を読む環境の場合、必要な照度は300ルクス以上とし、文字を読み書きしない簡単な作業の際に必要な照度を150ルクス以上としています。しかし、明るさの感じ方には個人差があり、高齢者の方に関しては光を感じる量が少ないとされているため、基準となるルクス値よりもやや高めに設定するとよいでしょう。

輝度の単位「カンデラ毎平方メートル」について

明るさの単位として最後に紹介するのは、輝度のカンデラ毎平方メートル(cd/m2)です。カンデラ毎平方メートルは、光源によって放出された光の面積あたりでの光の強さを表す際に用いられます。光源の中でも、広がりを持つタイプの光源の評価などに用いられる指標です。
ディスプレイなどにおいては、カンデラ毎平方メートルの数値が上がるほどくっきりとした映像が楽しめるため、鮮やかさを表す際にも使われています。

また、輝度の単位であるカンデラ毎平方メートルと、光度の単位であるカンデラの違いは、面積に依存しているかどうかという点です。カンデラは光源の面積に関係なく、光源から放射された光の強さを表すのに対し、カンデラ毎平方メートルはディスプレイなどの面積を持つ光源の光の強さを表しています。

前の章では4つの明るさの単位について解説してきました。ここで一度、それぞれの明るさの単位の特徴についてまとめましょう。

  • ルーメン:光束の単位。光源の光の総量を表す。
  • カンデラ:光度の単位。一方向への光の強さを表す。
  • ルクス:照度の単位。光源によって照らされた場所の明るさを表す。
  • カンデラ毎平方メートル:輝度の単位。面積あたりの光の強さを表す。

またこれらと混同されることのある「ワット」は、電球などの性能を表す際に用いられることがありますが、あくまでも消費電力を表す単位のため、明るさの単位とは異なります。

明るさの単位は種類ごとに違う!4種の単位や違いの解説を含めた特別資料ダウンロードはこちら

今回の特集では、明るさの単位であるルーメン・カンデラ・ルクス・カンデラ毎平方メートルについてご紹介しました。それぞれが密接な関係にある4つの明るさの単位。その違いや特徴を理解することで、明るさ全体への理解が深まったのではないでしょうか。
また、明るさの単位と混同されやすいワットは、時間当たりに消費する電力量を表すため、誤認に気を付けましょう。

最後に、ここまでの情報をまとめたものをPDF資料としてご用意しています。こちらの資料は無料でダウンロード可能となっておりますので、この特集のおさらいや明るさの単位について改めて確認したい時などにぜひご活用ください。

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光束・光度・輝度・照度 明るさの単位を分かりやすく解説! 掲載内容
■ 明るさの単位を図で解説
  光束/光度/輝度/照度
■ 明るさの単位まとめ表
■ 照度の測定基準の義務
■ おすすめの照度計・輝度計


光束・光度・輝度・照度 一覧でそれぞれについて整理!
光束・光度・輝度・照度、4種類の明るさの単位の違いにいつも混乱する…そんな時に役立つ、一覧まとめを作りました。

明るさの単位表

それぞれの単位について、改めて整理・理解したいという場合は場合は下記記事をご覧ください。
>>照度についてはコチラ
>>輝度についてはコチラ
>>光度・光束についてはコチラ