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橋梁の部材点検に使える計測器特集~コンクリート部材点検~

作成日:  更新日:

近年、橋梁点検では老朽化にともなう損傷により、重大事故につながる危険性が問題視されています。
早期発見、早期対策として計測器を活用して橋梁点検の質向上や効率化を図ることで事故防止に、またコスト低減に大きく寄与します。
この特集では、橋部材毎にどういう損傷があるのかや診断基準さらには損傷別で役立つ計測器のご紹介をさせていただきます。
前編では、鋼部材の損傷診断についてご紹介させていただきました。
後編はコンクリート部材の橋梁点検について損傷とその原因をご紹介いたします!

1. コストダウンにつながる早期発見のメリット

前編の鋼部材点検で記載した通り、橋梁の損傷発見は早期になればなるほど、コストも抑えられます。どれくらい費用が抑えられるかというと約12兆円という結果もでています。

こちらのグラフは「橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、今後50年間に全国の地方公共団体において必要となる道路橋将来メンテナンス費用として算出されたもので、材料や環境などの影響に配慮した単位面積当たりの単価を算出し、単価に橋面積を乗じて概算額を算定されています。

しかし、基本的に目視での点検が義務付けられている橋梁点検では、内部損傷だったり点検する作業員の能力によっては損傷の発見が遅れてしまうこともあります。

そこで近年、新技術が活用されていることをご存知でしょうか?

新技術は未知で使い勝手もわからない・・・便利そうだけど手が出せない!という方がほとんどだと思います。しかし、レンタルならお試しとして使用することも可能です。

実際に使われたお客様からはコストだけでなく工数が減ったとのお声を頂きます。

今回の後編では最新技術を盛り込んだ、コンクリート部材の点検時に役立つ計測器をご紹介させていただきます。さらに見分けの難しい診断も例として掲載しておりますので是非チェックしてみてくださいね。

計測器レンタルを活用して橋梁点検をスムーズに行えるようにしましょう!

2. コンクリート部材の損傷種類

コンクリート部材では塩害、中性化、凍害、アルカリ骨材反応、疲労などによって以下のような損傷が見られます。

  • ひびわれ
  • 剥離・鉄筋露出
  • 抜け落ち
  • 床版ひびわれ 等

コンクリート部材は耐久性に優れている反面、鋼部材と比べて部材厚が大きく内部損傷を目視で把握がしにくいことが多いため、非破壊計測器などを活用する点検方法をご紹介させていただきます!

3. コンクリート部材の損傷種類と原因

ひびわれ

コンクリートのひびわれには以下のようなケースがあります。

  • 内部の鉄筋が腐食して生じたひびわれ
  • コンクリート自体の劣化を表す進行性のひびわれ
ひびわれの原因
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労

このようにひびわれには様々な原因が想定されます。
原因によって補修方法も変わってきますので、それぞれの原因に則した点検が必要となってきます。

ひびわれの補修の可否を判断するには以下を参考にしてみてください。
区分:b 区分:c
コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因
ひびわれ幅の程度(小)
ひびわれ間隔の程度(小)
ひびわれ幅の程度(小)
ひびわれ間隔の程度(小)
ひびわれ幅の程度(小)
ひびわれ間隔の程度(大)
ひびわれ幅の程度(中)
ひびわれ間隔の程度(小)
区分:d 区分:e
コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因 コンクリート部材:ひびわれの原因
ひびわれ幅の程度(大)
ひびわれ間隔の程度(小)
ひびわれ幅の程度(中)
ひびわれ間隔の程度(大)
ひびわれ幅の程度(大)
ひびわれ間隔の程度(大)
ひびわれ幅の程度(大)
ひびわれ間隔の程度(大)

剥離や鉄筋露出はサーモグラフィ撮影等を活用すると効率的に点検可能です。
また、ひびわれと同様で、原因よって補修方法も変わってきます。

ひびわれの原因
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害

原因追及することでより長寿化させる対策をとることが大切です。

剥離・鉄筋露出の評価基準は以下を参考にしてみてください。
区分:c 区分:d 区分:e
コンクリート部材:剥離・鉄筋露出の原因 コンクリート部材:剥離・鉄筋露出の原因 コンクリート部材:剥離・鉄筋露出の原因
剥離のみ生じている 鉄筋が露出しているが、鉄筋の腐食は軽微である 鉄筋が露出しており、鉄筋が著しく腐食している

抜け落ちはコンクリート床版(間詰コンクリートを含む)からコンクリート塊が抜け落ちることを言います。
床版の場合には亀甲状のひびわれを伴うことが多いですが、間詰めコンクリートや張り出し部のコンクリートでは周囲に顕著なひびわれを伴うことなく鋼材間でコンクリート塊が抜け落ちることもあります。

抜け落ちの原因
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労

床版の場合には、著しいひびわれが生じていてもコンクリート塊が抜け落ちる直前までは、「床版ひびわれ」として扱います。
また、剥離が著しく進行し、部材を貫通した場合に、「抜け落ち」として扱います。
そのため、原因としては床版ひびわれや剥離等と同一になります。

抜け落ちの評価基準は以下を参考にしてみてください。抜け落ちの評価基準は以下を参考にしてみてください。

抜け落ちの評価区分を見ても"e"しかなく、損傷の大きさがうかがえます。
抜け落ちが発生する前に、損傷を見逃さないように点検していくことが必要となります。

区分:e
コンクリート部材:抜け落ちの評価 コンクリート部材:抜け落ちの評価
コンクリート塊の抜け落ちがある コンクリート塊の抜け落ちがある

床版ひびわれは、鋼橋のコンクリート床版を対象としたひびわれであり、床版下面に一方向又は二方向のひび割れが生じている状態が床版ひびわれとして該当します。
また、コンクリート橋のT桁橋のウェブ間(間詰め部を含みます)、箱桁橋の箱桁内上面、中空床版橋及び箱桁橋の張り出し部のひびわれも対象です。

床版ひびわれの原因
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労

一般的にアスファルト舗装が敷設されているため、床版上面の損傷を外観目視で直接確認するには舗装を部分的に剥ぎ取る必要があり、点検時に床版上面の損傷状況を外観目視で確認した事例は少ないのが現状です。
また、舗装剥ぎ取り後に確認される床版上面の損傷範囲及び補修範囲が大規模になると舗装敷設前段の限られた時間では床版上面の舗装工事に対応できなくなる事態も想定されます。
そのため、舗装剥ぎ取り前に、非破壊試験を活用し、損傷状態を把握する必要があります。

また、劣化進行過程は主となる劣化要因(塩害、中性化、凍害、アルカリ骨材反応、疲労など)に対して外観変状のグレードから劣化過程における性能低下を評価するため、損傷度の評価と劣化過程は必ずしも一致していないことに留意する必要があります。

床版ひびわれの評価基準は以下を参考にしてみてください。

※ 画像をクリックすると拡大で表示されます。

区分:b 区分:c 区分:d
コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準 コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準 コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準
一方向ひびわれが主で格子状でない 格子状直前のひびわれの状況 ひびわれ間隔0.5~0.2m程度で格子状に発生
区分:d 区分:e
コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準 コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準 コンクリート部材:床版ひびわれの評価基準
ひびわれ間隔0.5~0.2m程度で格子状に発生 0.2m以下の感覚で格子状に発生。連続的な角落ち 0.2m以下の感覚で格子状に発生。連続的な角落ち

4. 損傷原因別!効率化を図る点検機器

コンクリート部材の損傷は様々は原因によって発生する場合が多く、原因を特定することで補修の必要性や適切な補修方法を検討できます。

そこで非破壊で検査できる計測器を原因別でご紹介させていただきます。

塩害の有無を調べる計測器

計測の難しかった塩害(Cl)の調査はこのハンドヘルド蛍光X線分析計を使えばすぐに計測可能です!
※メソッドはsoilをお選びください

持ち運び可能なコンパクトサイズ。
分析計を直接コンクリートに設置するだけで簡単に誰でも計測可能です。

調査可能な損傷原因はこちら
  • 塩害
ひびわれを調べる計測器

コンクリート構造物などに発生しているクラックを電子顕微鏡とタブレットを用いて効率的に撮影し、クラック幅を正確に測定ができる技術です。
また、クラック幅の測定値と写真より調査報告書と写真帳を簡単に出力可能。
ひびわれ箇所に電子顕微鏡を押し当て撮影するのみでOK。事務所で写真を取り込んでマウスでなぞるだけでひびわれ幅を確認できます。

超音波を用いて音速測定による強度測定と、コンクリート構造物(橋梁・トンネル・連壁・床版・基礎など)のひび割れ深さ・厚さ・音速が測定できます。

コンクリートの片面から厚さを測定する手法により、内部空洞やジャンカを測定します。透過法の適用できない壁面の内部欠陥が測定できます。

調査可能な損傷原因はこちら
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労
剥離診断計測器

剥離部はより温度が高くなるため、サーモグラフィ撮影で目に見えないうき、剥離箇所を検出することができます。R500EXは120万画素で類を見ない高精度な商品です!

パノラマ撮影した熱画像を1画像に結合できます。また、レポート出力もExcel、Wordテンプレートで自由にレイアウトできます。

調査可能な損傷原因はこちら
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労
コンクリート内部の鉄筋を調査する計測器

NETIS登録番号:CB-160009-A

非破壊でコンクリート内部の状態を調べることができます。
鉄筋位置や深さを求め、コア採取やはつり箇所を決定する際にも使用できます。

2Dと3Dモードがあり、それぞれを組み合わせることでより高精度に探査できます。

NETIS登録番号:KK-170052-A

鉄筋腐食速度を測定し、コンクリート構造物の長寿命化に貢献!
腐食スピードを瞬時に把握し、保全管理にも最適です。

中央部から錆汁が発生しているコンクリートの診断画像。赤くなるにつれて腐食速度が速いことを表します。

調査可能な損傷原因はこちら
  • 塩害
  • 中性化
  • 凍害
  • アルカリ骨材反応
  • 疲労
試料の詳細を調べる機器

採取したコンクリート片に特殊試薬を塗布後、暗室内でUV光を照射することにより、アルカリシリカゲルが緑色~青白い炉に発行し、デジタルカメラで撮影する簡易判定の機器です。

左図は橋台から採取したコア破断面をアルカリシリカ反応簡易診断装置で検査したものです。誰でも簡単にでき、撮影して画像保存と報告書の添付資料として活用できます。

シリカゲルが見えないときやよりサンプルを細かく分析するときに使えるデジタルマイクロスコープ。
豊富な機能が設備されている上に操作も簡単で誰でも同じ計測が行えます。

2D、3D測定で結果を定量的に評価でき、観えなかった世界を可視化。さらに、最適な画像を簡易操作で撮影可能、その後目的に応じて数値化して管理できます。

調査可能な損傷原因はこちら
  • アルカリ骨材反応

コンクリート部材の損傷を計測する際に使用できる計測器をご紹介させていただきましたが、鋼部材の点検をする際に使用できる計測器もご紹介しております。